女性たちの活躍と美術様式の変化

18世紀頃のヨーロッパでは宮廷サロンを中心に女性たちの活躍がめざましい時代などともされています。当時、フランスを中心に広まる美術様式「ロココ」は、現代においても女性人気の高い装飾芸術として知られております。「ロココ」調などとも呼ばれる当時の絵画作品の多くに女性たちの柔和な姿が瑞々しく優美に描かれており、数々の肖像画からは女性たちの意志の強さや個性が読み取れる作品が少なくありません。ロココの時代に描かれた絵画作品の多くは、理想化された部分が目立つものもありますが、作品に描かれた人々の内面や個性が強く読み取れるものもあります。画家ブーシェのパトロンとしても知られているポンパドゥール夫人は平民でありながら知性や美貌とともにルイ15世の妾としてその名声を確立し、彼女の開催する宮廷サロンには数々の芸術家たちを集めるような当時のフッションリーダー的存在でもあったようです。