使いやすい絵の具が生まれるまで

画家たちは自身がアーティストとして作りたいものを自由につくるということがものづくりの原動力とされるのではなく、パトロンなどと呼ばれる権力や財力を持ち合わせた君主たちからの依頼を受けたうえで、はじめて芸術作品を生み出すことができたようです。たしかに現代においても画材道具を一式揃えることは、極端に難しいことではありませんがコストのかかるものでもあります。時代とともに人びとが創作してきたモザイク画、フラスコ画、テンペラ画、油彩・・・など、それぞれの時代での作品づくりに使用される画材に変化がみられるなかでの改良点は、より使いやすくさらには画材などのコストが抑えられるというようなポイントが重要であったようです。