布教と美術

中世の時代、偶像崇拝を禁止していたキリスト教は絵画などでイエスの存在を表す際には、イエスのシンボルとして魚の絵を描くことが多かったようです。ギリシャ語で魚を表すことばは「イクティス」となり、「救いの主イエス」の頭文字と同じであったことがその所以となるようです。

聖書を読むためには文字が読めることが必然的でありましたが、当時、多くの人々は文字を読むことができなかったため、キリスト教の布教には聖書を簡易的に伝えることのできるキリスト教美術が必要であると考えられていましたす。

中世の時代に数多くの宗教画がつくられた背景には、人びとの識字率の低さがあり聖書のなかの物語を分かりやすく人びとに伝えるために布教のためのキリスト教美術が広まりました。